玉川大学教育学部を昨年卒業した近藤です。在学中は濵田ゼミに在籍しており、そのご縁で今回初めてxTalksに参加させていただきました。現在は埼玉県の高校で社会科の教員をしております。
さて、xTalks Vol.27は「児童・生徒のデジタル学習と生成AI活用の在り方を探る-教師主導と子供主体の最適バランスとは?-」という、私の非常に関心のあるテーマでした。私はこれまで、ICTや生成AIを活用した教育実践に強い関心を持ち、関連する研修会や交流会に積極的に参加してきました。特に、生成AIを活用した教育実践については、社会科教育との接点を探りながら、生徒たちの学びにどう活かせるかを日々模索しています。今回参加した交流会でも、多くの学びや気づきを得ることができました。
新井弓翔先生のお話では、小学校における生成AI活用の事例が紹介されました。なかでも、生成AIが出した答えの真偽を児童自身が検証するという授業実践に関心を持ちました。これは、生成AIをただの答えを得る手段として使うのではなく、出力の正誤を判断する中で、批判的思考力を育てることができる活動です。こうした実践は、高校でも十分に可能であると感じました。実際、私の勤務校でも生成AIにまだ触れたことがない生徒や、無批判に使っている生徒がおり、このような実践を通してリテラシーの向上につなげたいと考えました。
安井政樹先生のお話を伺うのは今回が二度目になります。昨年度の教育AIサミットでのご講演に参加させていただいて以来です。その時の内容に大変感銘を受けたため、今回のxTalksで直接お話を伺えることを、とても楽しみにしていました。特に、生成AIとインクルーシブ教育を組み合わせた考え方に強く共感しました。私の勤務校にも、場面緘黙やコミュニケーションが苦手な生徒がいます。そうした生徒にとって、AIとの対話は新たな学びの入り口となり、生徒一人ひとりの学びを深める可能性を感じました。
また、「デジタルかアナログか論争」ではなく、デジタルが当たり前の時代だからこそ、アナログの意味や価値を問い直すことができるのではないでしょうか。読書感想文やレポートをAIに任せてしまう生徒が多い背景には、それらの活動の意義を十分に理解していないという課題があります。これは、教育の本質を見つめ直す良いきっかけになると思いました。
さらに、火をつけるためにマッチやライター、目的地にたどり着くために地図を当たり前に使うように、AIも学びを助けるためのツールであるという話が印象的でした。AIの活用をずるいものと考えるのではなく、自分の学びを深めるためのツールとしてとらえる姿勢が求められます。そのためにはリテラシーの育成が欠かせず、まずは教員自身がAIに触れ、使ってみることが大切であると再認識しました。
座談会では、様々な立場の方々と意見を交わすことができ、私は異分野交流が好きなことをあらためて感じました。異なる視点や価値観に触れることで、視野が広がるのを実感できます。現在、生徒のほうが教員よりもAIを使っているという現実がある中で、その差を埋めていく努力が必要だと感じました。そして、私自身もより多くの生成AIを試しながら、教育現場に還元していきます。
今後もこうした交流の場に継続して参加し、最新の知見を学び続けたいと考えています。それが、教員としての私自身の成長であり、生徒の未来を支える力になると信じています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
日時:2025年5月9日(金) 18:00〜20:00
場所:Zoom
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