2025年4月14日月曜日

xTalks Vol.26 テーマ ”落語"をどのようにアップデートしていくか−伝統とお客さま目線の狭間−

 工学部の小酒井です。
おひさしぶりの交流座談会xTalksでした。

今回のテーマは”落語”。
伝統の演芸であるのに現在もなお進歩を続けているというコンテンツに対して、どのようにしたらさらに進歩させてお客さまへアプローチしていけるかを考えてみようというミーティングとしました。
今回は、小酒井の共同研究相手でもある東洋メディアリンクス株式会社さんから提案いただきました。

私としても、
伝統とはなにか?
伝統と慣習との違いはなにか?
懐古主義に陥らないためのヒントはなにか?
そういったことを考えてみるチャンスとしたかったのです。

そんななか、9月に真打ち昇進となる林家なな子さんにご登壇いただけることになりました。
ほんとに素晴らしいご提案をいただき、ありがとうございました。 

しかも、なんと初のSTREAM Hall 2019アカデミックスクエアでの実施です。
Vol.26にして初というw

SNS公開可の参加メンバーで記念写真

ところが、今回は開始時間を17:30に早めてみたら、あとから17:30が職員のみなさんの就業時間だということが発覚。進行の都合上、ひさびさに最初にLTをやることにしました。LTご担当の先生、申し訳ございませんでした🙇

お一人目は、運営者のひとりでもある教育学部の濵田先生。
生成AIの教育活動への活用について最新ホットなトピックである「AIエージェント」のお話でした。
もう一歩進んだステージにきた生成AIをどう活用するかってほんとに楽しい話題です。
進む前で無視してきた先生はもう2歩も3歩も遅れてしまっていますから、キャッチアップするのにどうしたらよいのでしょう。
これは今後のテーマでも取り上げたいですね。

お二人目は観光学部の鎌田先生の飛び込みLT。とてもありがたいです。
鎌田先生も生成AIについてのトピック。詳しいことはまだ内緒っていうレアな動向をお話いただきました。
参加した方はお得でしたね〜?

さて、いよいよ本題の「落語」

林家なな子さんに、第1の話題提供として、「落語の楽しみ方とは?」というタイトルでお話いただきました。

私が得た知見を一言でまとめると、
「落語は自由であり、お客には無限の楽しみ方があり、教育的価値も高く、特に子供たちの想像力を育むことができる。」ってことでしょうか。

落語は一人芝居であり、語るものとされているが、時代の変化により演じる手法に変わることもあるんだそうです。
落語は家庭教育、学校教育の場でも役立ち、想像力を育むことで学力向上に寄与するっていうのは私ども向きの知見でした。

とてもありがたい限りです。

「落語は演じるものではなく、語るもの。」
「落語は聞くものであり、想像力を働かせることが楽しみの一つ。」

落語では、観客との対話を通じて観客も楽しむことができるというのはそのとおりだなって思いました。
落語はお客様の反応を見ながらセリフや間を変えることができ、同じ話でも演者によって異なる表現がされるということもハッとしました。

演劇とは異なって落語家はその場でストーリーを抜き差し(引き算と足し算)することができるということもほんとすごいなぁと思います。
大学の先生は、話す内容を増やす(差す)ことはいくらでもできる人はいるけど、減らす(抜く)ってことができなさそうな人が多いですからね。

林家なな子さんのお話は本当にすごくて、
開催前の打ち合わせともつかない程度の会話のなかから、トークの最適解を出されていたことにビックリしながら聴いていました。落語家さんとしての膨大な知識が背景にあって、そこから適切なものを引き出し、組み合わせる力をお持ちなのだろうと思いました。
これをみたら、落語はたしかに子どもの能力育成にも役立つだろうなと思いました。

そして、林家なな子さんには一席賜ることができました。
演目は、「まわり猫」。
お話をいただく瞬間に、声色がすっと変わって空気が変わることに感激しました。
ゾーンに入ったかたような雰囲気。
最高の話、ありがとうございます!!

第2の話題提供は、東洋メディアリンクスの北澤謙二 さんによる「オチまで未来!光と⾳で魅せるネオ落語!」
東洋メディアリンクスは、音楽や映像を用いて日本の文化を発展させる取り組みを行っています。私も微力ながらそのお手伝いをしております。特に、プロジェクションマッピングと落語を組み合わせた新しいステージを考案中です。

今回のxTalksを受けて、5月に映像作品を作成できるように制作活動を進めているところです。
みなさんにご披露できることを私自身、楽しみにまっております。

テーブル座談会のテーマは、落語の表現方法や鑑賞方法をどのように進歩させることができるか?(どうアピールしていくか含む)
2グループに分けていろいろ語り合いました。


ちなみに、二枚目のボードは私が描いたので、きっと私にしか解読できないと思いますww

フリートークでは、林家なな子さんとの質疑応答もできて、すっごく楽しくリッチな時間をすごくできました。
学生さんたちが果敢に質問してて頼もしいと感じました。

落語好きの息子に自慢してやろうと思います。
記念写真もとれてハッピー!!!

5月のテーマは現在検討中です。しばしお待ちください。


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xTalks Vol.26
テーマ:"落語"をどのようにアップデートしていくか −伝統とお客さま目線の狭間−

企画趣旨:みなさん、落語に詳しくなったらカッコイイと思いませんか?
でも、ちょっと敷居が高くて楽しみ方がわからないって人も多いはず。
そんな初歩の初歩から落語に触れてみませんか?

今回のxTalksでは、玉川に散らばる 異分野の人たちが集まり伝統芸能としての落語を尊重しつつ、現代の audienceに合わせてどのような変化を加えるべきかを検討する会としたいと思います。

落語の表現方法や鑑賞方法をどのように進歩させることができるか?
若者や海外の人々に落語をどのようにアピールしていくか?
落語家育成の現状と課題、未来への展望は?

いろいろな話題で話し合いたいと思います。
ぜひお気軽にお越しください。

話題提供:
①林家なな子さん
「落語の楽しみ方とは」
https://www.rakugo-kyokai.jp/members/twciosshf9s2

②北澤 謙二さん(東洋メディアリンクス株式会社)
「オチまで未来!光と⾳で魅せるネオ落語!」
https://www.tmlg.co.jp/

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日時:2025年4月11日(金) 17:30〜19:30
場所:STREAM Hall 2019  1階 アカデミックスクエア

2025年1月12日日曜日

xTalks Vol.25 テーマ:生成AIを使った教育DX −授業・業務の効率と有効性をMAXに−

工学部の小酒井です。
ひさびさの対面開催となったxTalksは、「生成AIを使った教育DX」というテーマとなりました。
観光学部の鎌田伸尚先生から、株式会社JMC様をご紹介いただき、株式会社サードウェーブ様、株式会社内田洋行様のご協力のもと開催できました。ご協力いただいたみなさまに心よりお礼申し上げます。

開催場所は、STREAM Hall 2019のオープンゼミスペースです。
じつは、コザカイの研究室の目の前。面談スペース程度にしかつかえなくなっていて、なかなか有効活用できていないスペースでもあるので、こういう”STREAM Style”っぽい使い方ができてよかったです。

第1部はLightningTalk。
今回は、イベント告知やAIの教育現場での活用事例などをプレゼンしていただきました。
坪沼真理先生には、教育活動でのロボット・AI活用のほかにも、日常生活でのAI活用のTipsについてご紹介いただきました。


濵田英毅先生が、「生成AIがあるからこそ越境学習の壁が低くなった」という趣旨の発言にみなさん頷いておりました。まさしくESTEAM教育のビジョンにも通じる発言だからこそ、xTalksに参加いただく方々には刺さったんだと思います。


第2部は、サードウェーブ様からの話題提供・デモ・体験会でした。
まずサードウェーブ様からAIに対応したPC・ワークステーションとはどのようなものか、GPU/NPUの役割について解説いただきました。さらに、業務効率化にどのように活かせるかという視野から、ローカルLLM/GPUクラウドのサービス・活用事例についてご紹介いただきました。
内田洋行様には、MµgenというDX推進ツールをご紹介いただきました。はじめて企業で利用する生成AI文書作成・管理システムを見たという学生さんも多かったので驚いていました。

その後は、フリートークを兼ねた体験会となりました。ハイエンドのワークステーションを使ったローカルでの画像生成の早さを体験できたり、話題のCopilot+PCを触れることができました。男女問わず、学生さんたちがとても楽しんでいたのがとても印象的でした。



体験会の一方で、フリートークに花を咲かせている方々もいらっしゃいました。生成AIの活用、教育DXなどの情報交換をされていたようです。こういうのもxTalksの役割ですし、すごい意義のあった回となったと思いました。

今回のxTalksはフラッと立ち寄られる方も多かったのも特徴でした。やっぱり対面でやると普段とは違う感じですね。今後もさまざまな方がふらっと立ち寄れるための開催方法が必要かなと感じました。

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xTalks Vol.25(対面開催)
テーマ:生成AIを使った教育DX
 −授業・業務の効率と有効性をMAXに−

企画趣旨:
生成AIを使った仕事の仕方をみなさんで共有しませんか?
生成AIを使ったご自慢の仕事法、素早くこなしたいけど方法がわからない仕事の解決法を共有するチャンスを作りました。
ひさびさの対面開催です。

第1部は、Lightning Talkメインとなります(人数制限なし)。
みなさんのAI活用事例や、「こんなことしてみたい。やり方を教えて!」ってリクエストなど、どんどんご披露ください。

第2部は、株式会社JMCさんと株式会社サードウェーブとのコラボで、新しいPCの規格Copilot+PCやGPUを活用したハイエンドマシンを使ったデモ・体験会です。
生成AIに対応したPCってなんのこと?って方も、スペック厨の方も楽しめます。
ローカルAI運用デモを体験したり、業務効率化の余地を検討したりできます。
なにかと忙しい業務や授業準備を生成AIを使ってスピードアップする方法をみんなで見つけましょう。

話題提供・デモ・体験会環境のご提供:
①株式会社JMC様
https://www.jmc-edu.co.jp/

②株式会社サードウェーブ様
https://info.twave.co.jp/

デモ環境(予定:12月25日現在)
①Copilot+PC
②raytrek Workstation N8630+ローカルAI(構成:Threadripper/RTX6000ada×4枚)
③GPUクラウド
④raytrek 4CZ49+Stable Diffusion(ローカル環境、構成:Core i9/RTX4090)
⑤Mµgen+サードウェーブ社PC(仮) 

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日時:2025年1月10日(金) 17:00〜19:00
場所:STREAM Hall 2019  4階 404オープンゼミスペース
申込締切:2025年1月9日(木)24:00まで

2024年12月14日土曜日

xTalks Vol.24 テーマ:働き方改革から休み方改革へ −みなさん、ちゃんと休めていますか?−

  今回の振り返りを担当します、H.Tです。2024年の3月に玉川大学教育学部を卒業し、現在は上越教育大学の教職大学院で学んでおります。研究や進路に悶々とする中で、玉川のつながりに癒しと学びを求めて、参加させていただきました。

 さて、自己紹介はこの辺にして。今回は「働き方改革から休み方改革へ −みなさん、ちゃんと休めていますか?−」というテーマのもと、阿部大樹 先生(立川市立西砂小学校 養護教諭)と阿部隆行 先生(玉川大学教育学部教育学科 准教授)の2名の先生に知見をご提供いただきました。玉川の6つの価値の中では「健」に該当します。以下に紹介された内容をキーワードごとにまとめていきたいと思います。

◎ウェルネスデザイン教育

・自分の体を管理し、良い習慣を日常化する活動のこと。

・運動、栄養、休養の3つの柱を中心に進められている。

◎休養教育

・休養教育は、積極的休養を通じて夢を叶えるための体感の提供を目指している。

・休むことによって、日々のパフォーマンスを向上させることを目指している。

・体育の「体」から棒を1本引くと「休」になることから、「休育」となった。

◎戦略的休息とアクティブレスト

・多忙に追われて潰れる前に、戦略的にオフを設定することが重要である。

・アクティブレストは「積極的休養」と訳されるが、自発的に休養を設け、動くか寝るかを判断しる能力も大切という点で「能動的休養」と訳すべきなのでは?

 By阿部隆行先生


◎休息と睡眠の重要性

・休むことは大人だけでなく子どもにも必要なこと。休み方の指導が子供に必要。

・睡眠を休息の基本とし、温泉や運動を通して血液循環を促進することがより一層の回復に寄与する。


◎休養学のアプローチ

・睡眠中に記憶が整理され、脳の老廃物が排出されるため、睡眠は重要である。

・自由な時間の確保が重要であり、サラリーマンのやらされ仕事はストレスが多い。

・子どもと親の時間を確保することが重要である。

・子供と親の時間は、兄弟が多くても個別の時間を持つことが重要である。


◎休養学が定義する7つの休養モデル(杉田・片野, 2021)


・複数の要素を組み合わせることで、休養の効果が向上する。


◎コーヒーなどの摂取について

・コーヒーの摂取は2~3杯であれば、脳の活性化も期待できる。

・「これがないとやる気が出ない。」からと、ドーピング感覚の使用は好ましくない。


ざっとまとめると、こんなところでしょうか。


これらの内容を踏まえて、グループディスカッションに移りました。

議題は、「自分の得意分野・専門分野から、どのように休養学にアプローチしますか」です。

 


 思い切って一言で表現するなら、「“非日常”が休養のカギになる。」と言えるでしょうか。ゲームをしたり、畑作業をしたり、旅行に行ったり、運動をしたり、どれも普段の自分(仕事をしている自分など)とは異なることで、心身の回復に効果が出ていると言えるでしょう。それにしても、休み方って人によってこんなに違うんですね、、。

少しだけ個人的な感想を書きます。私は真面目な性格と「学費分の学びを獲得せねば!」という窮屈な消費者意識のせいで、休むことが少し苦手だと感じています。レベルアップのための挑戦で、自分の調子を崩すといったことも何度か経験してきました。「周りが休んでいる時に努力できるかで、勝負は決まる。」というような言葉もどこかで聞いたような気がして。私はどこかで、休む=手抜き・サボりと勘違いをしていました。今回の学びから、休み方改革は、「普段のタスクや仕事を手抜きして休め」というものではなく、むしろ、「手抜きをせずに真剣に向き合い続けるために、要所で休息を取りましょう」というものだという気づきを得ました。真面目な国民性でお馴染みの日本人が共通認識で持つべき考えでもあるように感じました。

あ、大事なものを載せ忘れてました。

「ちゃんと休んでる?」と心配されがちに見える参加者の方々の集合写真です。笑

 


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(首都圏の日常に疲れた際には、ぜひ雪国の新潟に遊びに来てください!!)

上越教育大学 教職大学院1年 H.T


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xTalks Vol.24

テーマ:働き方改革から休み方改革へ

 −みなさん、ちゃんと休めていますか?−

企画趣旨: みなさん、ちゃんと休めていますか?「ちゃんと」とは、科学的なアプローチに基づく正しい休み方ができていますか?という意味での問いです。

「働き方改革」で空き時間ができたところで、その空き時間でまた働いてはいませんか?とにかくタイムカードを押して、職場から居なくなれば正解なのですか?いまあなたに必要なアプローチは、「休み方改革」なのかもしれません。

鍛えるだけでなく、鍛えた効果を高めるためにも、トレーニングとして休むという発想。スポーツ医科学に基づく「アクティブ・レスト」から、みなさんの生活を見直してみましょう。

話題提供: ①阿部大樹 先生(立川市立西砂小学校 養護教諭)

https://reseed.resemom.jp/article/2024/04/03/8487.html

 ②阿部隆行 先生(玉川大学教育学部教育学科 准教授)

https://www.tamagawa.ac.jp/education/teacher/abe.html

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2024年10月13日日曜日

xTalks Vol.23 テーマ:自分のキャリアを切り拓くために資産形成の考え方を知ろう −本当に伝えたい金融リテラシー教育−

 教育学部 濵田ゼミ4年の小坂井です。今回、初めて参加させていただきましたが、文理融合型のイベントでしか得られないような発見や充実感がありました。僭越ながら文を綴らせていただきます。

xTalks 23回目のテーマは「自分のキャリアを切り拓くために資産形成の考え方を知ろう―本当に伝えたい金融リテラシー教育―」です。2022年4月から高校で「金融教育」が義務化されました。しかし、私自身、来年から学校現場で働く身でありますが、金融に関する知識が不足しており、生徒たちに何を教え、どのように指導すればよいのか、具体的なイメージが沸かないのが現状です。金融教育の必要性、具体的な取り組み方、そして身に付けたい力は何か、模索する時間になりました。

幼い頃から、お金の重要性は認識していたものの、NISAや投資など広告でよく耳にする言葉の仕組みや自分自身にとってのメリットを具体的に理解できておらず、「金融教育」に関しても、難しいというイメージを持っておりました。しかし、金融教育・金融リテラシーを学ぶことは、「個人の豊かな暮らしをするため」に意義があると学び、「金融教育」とは技術論ではなく、お金や投資とはどのようなものなのか、それを使ってどのように人生を豊かにしていくのか。自分自身の理想とする暮らしと向き合う学びでもあると気づき、明るく前向きなイメージに変わったように思います。

人生プランを考えた上での資産形成について、今まで無知であった「投資」のお話もご教授いただきました。何もわからないままとりあえず、勧められたように投資するのではなく、お金に対する知識と判断力を身に付けることが、自分の人生に責任を持つために大切なのだと思います。そして、投資の背景にある低金利と物価上昇の影響についても学び、カネの動きを見ると、情報やヒト・モノも関わってくるのだと改めて気づきました。金融教育を通して、社会を多面的・多角的に見ることが重要なのだと考えます。

テーブル座談会では、「金融教育の重要性を訴えるには、どういう学び、どういう経験が必要か。」「家庭の中で、親が子どもに、金融教育としてどのような話をしていけばよいか。」というテーマでアイデアを出し合いました。全体を振り返ると、主体的に金融リテラシーを身に付けるには、当事者意識を持ち、金融・経済の仕組みを具体化することが重要なのではないでしょうか。バーチャルで仮想トレードできるアプリや日経STOCKリーグといったコンテスト、ご紹介していただいたゲーム教材「クエスト・オブ・ファイナンス」などを活用し、トライ&エラーをしながら金融教育を行うことも大切な学びになると思います。

個人やご家庭によって経済観・「富」への価値観はそれぞれですが、人生100年時代を金融と結び付けてどう生きていくか考える機会になりました。STREAM Style xTalksならでは議論に参加することができ、とても充実した時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。


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xTalks Vol.24
テーマ:自分のキャリアを切り拓くために資産形成の考え方を知ろう
 −本当に伝えたい金融リテラシー教育−
企画趣旨: 「ヒト・モノ・カネ(+情報)」という言葉、どこかで聞いたことがありませんか?社会を生き抜く上で不可欠な要素をまとめた言葉です。しかし、これまで学校では誰も教えてくれなかったのではないでしょうか。
 2022年4月から高校で金融教育が義務化されました。この取り組みはまだ始まったばかり。何を理解できれば正解なのか、自信をもって答えられる教師はごくわずかと言ってよいでしょう。
 だからこそ、xTalksは金融教育を取り上げます。学生の皆さん、卒業までの時間を気にしたことがありますか?もう間もなく、あなたは社会に出るのです。そのための確かな武器、すでに入手していますか?
 我々は提供します。それは、キャリアプランニングと資産形成の考え方です。みなさんが自分自身のキャリアを自分自身で切り拓いていけるようになるために。

話題提供:  
①辻谷 美由紀 先生(SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)
②岩永 安浩 先生(玉川大学経営学部国際経営学科)

日時:2024年10月4日(金) 18:00〜20:30  
場所:Zoom  
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2024年7月5日金曜日

xTalks Vol.22 テーマ:みんな、なんで劇場に行かないの? ―労作教育の最前線としての演劇―

運営の濵田です。今回のテーマは「演劇」。実は、第1回のxTalksが演劇だったので、それ以来の久々のテーマ設定でした。そのため数年ぶりにご参加いただいた方々も多く、いつもながらの爽快なクリエイト体験とともに、なつかしさをも感じた回となりました。

演劇に関するイメージ、みなさんはどの程度お持ちでしょうか。実のところ、私はほとんどイメージがございませんでした。ただ漠然と、演劇は敷居が高そうだ、チケット代が高そうだと、そういうイメージのまま敬遠していたのが実情です。

しかし、赤羽先生がお話しされている時に、多和田先生がチャット欄に書き込んだ内容が、私にとって演劇のイメージを大きく変えてくれました。「演劇は日常の中にありすぎて、かえって気づかない」。我々が意識できていないだけで、すでに我々は演劇のエッセンスとともに暮らしているのです。そう考えることができた時、演劇に対する私の敷居は、一挙に下がりました。

玉川学園・玉川大学では、労作教育の一環として観劇の機会を多く設けています。まず原体験を積むという点だけでも、たいへん意義深い取り組みです。それに加えて、学生の皆さんに演劇のエッセンスに気づいてもらうためには、どうしたらいいだろうか?労作教育の意義を、あらためて問い直すきっかけともなりました。

グループセッションでは、4C分析(customer value, cost, convenience, communication)の要素ごとに分かれて意見交換をしましたが、ここでも印象に残った言葉があります。演者が抱える思いと、聴衆が抱える思い、そこにギャップがあるのかもしれないという話になった際、第1回xTalksでご講演くださった演者の方が、「作品を見てほしいというエゴ」とご発言されました。これがエゴになってしまうのか・・・と思いつつ、なるほど、近年の“推し”という社会現象は、演者を過度に理想化してしまう現象なのかもしれないと、妙な納得感を得ました。こうしたギャップの解消は、どうすれば可能なのでしょうか。聴衆の作品に対する鑑賞力が問題なのか、没入感を生み出す演じる力や舞台装置が問題なのか。少なくとも、作品内容に対して、そして、その瞬間のその場において、いかに共感を生み出すかがカギとなるのでしょう。

こうしたギャップを埋めていくこと、そして、演劇に対する敷居を下げること。「みんな、なんで劇場に行かないの?」の答えは、この辺りに存するのだと思います。そのためには、幼少期から演劇に触れたり、演劇のエッセンスを理解したりする機会があってほしい。そうした地道な積み重ねが、豊かな芸術・文化の基盤を生み出すのだろうと思います。


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xTalks Vol.22
テーマ:みんな、なんで劇場に行かないの?−労作教育の最前線としての演劇−

企画趣旨:
みなさん、劇場に演劇を観にいったことはありますか?
映画は観に行く、LIVEには行く、でも劇場にはいかないという人は多いと思います。
舞台芸術は、それ自体が人間に精神的豊かさという価値を与えてくれるだけでなく、観光や地域産業などの経済活動において新たな価値を創造する源泉として期待されています。
それにもかかわらず、劇場に足を運び、お金を払って観劇する人たちはなぜか少なくないですか?
ひさしぶりの芸術分野のターンとして、演劇に着目して、演者と観客の両方の目線から、演劇における課題の認識と解決策の創造をしていきましょう。
演劇にご縁がない人にこそ、ぜひご意見をいただきたいと思います。

話題提供:
1. 多和田 真太良 先生(玉川大学芸術学部演劇・舞踊学科)
2. 赤羽 佳奈 先生(玉川大学芸術学部演劇・舞踊学科)

日時:2024年6月28日(金) 18:00〜20:30
場所:Zoom
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2024年5月12日日曜日

xTalks Vol.21 テーマ:生成AIで何ができるか考えよう ―ChatGPTとLangChain、RAGの仕組み―

教職大学院SM2年の岩切です。

今回のテーマは「生成AIで何ができるか考えよう―ChatGPTとLangChain、RAGの仕組み―」です。
26名が参加。生成AIについては未知なことが多く、今後の活用の可能性について模索する回となりました。

第1スピーカーは、Tech0講師(元、リクルート) 岸本耀さんです。
ChatGPTなどの生成AIの仕組みについて、主にシステム面から教えていただきました。生成AIが文章を生成する背景には、確率の仕組みがあることが分かりました。そのため生成AIは流ちょうに文章を創り出しますが、正しい内容とは限らない。だからこそ、ハルシネーション(ウソの情報を本当のことのように出力してしまう現象)を防ぐための仕組みが必要になるということでした。

第2スピーカーは、(株)みんがく:代表取締役CEO 佐藤雄太さんです。
教育おける生成AIの活用の可能性についてお話をいただきました。教育ではウソを教えてはならない厳密さが求められるため、AIのハルシネーションが最大の課題といえます。そのためリテラシー教育、プロンプトの工夫などが必要であるということなどを学ぶことができました。

最後にテーブル座談会です。
テーマが「自分ができることと、生成AIができることの違いは何か。から、生成AIに出来るとしたら、どのようなプロダクトが欲しいか」という内容でアイデアを出し合いました。

私のルームでは、「オリジナリティの基準とは何か」という話に始まり、学生にレポートを書かせることの是非や、そもそも「AI vs 人間」という考え方で良いのかなど様々な話に発展しました。最後に、文章などの作成を生成AIに任せられるようになってきた一方で、生成AIで文章を書いていると思考力が落ちてしまうのではないか。いや、逆に「思考力を高めるプロダクトがあれば欲しい」よね?という結論にいたりました。

他のグループでは、「人間にできる発想力を活かして、生成AIを活用することでボキャブラリーを増やす」、「AIの感情のない対応は人前で緊張してしまう人にとってはメリットである」、「非言語的な情報発信をするAIがあると良いかも」など面白い意見が多く出ました。

全体でのフリートークで「教師はAIを超えられるのか」という意見があり、教員志望の私はギクっとしました笑
現代はICTの発達で直接会話をする時間が減っていたり、個人主義が重視され人との関わりが希薄になっていたりするのではないでしょうか。これからの時代は、AIにはない情熱や人間的な温かみに価値が置かれ、それが一層求められるようになるのではないかと思いました。

今回初めての参加で緊張していましたが、のびのびと楽しく話すことができました。また参加させていただきたいと思います。



 

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xTalks Vol.21
テーマ:生成AIで何ができるか考えよう―ChatGPTとLangChain、RAGの仕組み―

企画趣旨:
昨年度は「生成AI元年」と呼ぶべき、人類史にも残りそうな一年でした。ChatGPTやGeminiという用語がニュースで飛び交い、何やらすごいことが起きそうだ!できるようになりそうだ!という予感で社会があふれかえっていました。
今回のxTalksでは、生成AIの一つ、ChatGPTに焦点をあててアイディアの創造に取り組みましょう。LLM(Large Language Model)の凄さや、その仕組みについて、専門家からお話をお伺いします。その上で、新しいアプリケーションやプロダクトについて、自由に発想を広げましょう。
学生の皆さん、あなた方が生きる時代は、明らかに生成AIの時代ですよ。一般社会だけでなく、教育現場においても!何も知らないと自覚する人ほど、誰でも自由にアイディア交換できるこの機を逃さず、有効活用してください。

話題提供:
①生成AIの内部構造と企業が活用するための方法
Tech0 プロダクトマネージャー兼講師(元、リクルート)
岸本耀  氏
https://note.com/tech0/n/nec899dbb5c71

②EdTech業界における生成AI活用の事例
(株)みんがく:代表取締役CEO 
佐藤雄太 氏
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000050.000079497.html

日時:2024年5月10日(金) 18:00〜20:30
場所:Zoom

xTalks Vol.20 「複合領域研究」の現在と未来 -オムニバス授業を超えて-

工学部の小酒井です。
久しぶりの開催となったVol.20では、玉川大学の全学ユニバーサルスタンダード科目として設定されている「複合領域研究」についてです。「複合領域研究」とは複数の領域に跨がる知見を学ぶための科目です。
今回取り上げたのは、そのなかでも「学部間」を横断する3科目の現状と課題について共有することを行いました。

1つめは、観光学部の鎌田伸尚先生、工学部の水地良明先生による「複合領域研究216:観工融合未来創生プロジェクト:観光×テクノロジー」です。 観光分野で活用されはじめているメタバースの事例、Technologyの詳細などを学んでもらうための授業となっております。農学部やLA学部の学生まで受講していることもあり、多様な受講者が観光の最先端を学べる授業となっていました。

2つめは、芸術学部の村山にな先生が取りまとめをされている「複合領域研究213:Introduction to Japan Arts and Science in English」です。この授業は「日本の芸術文化、自然環境、社会経済、技術革新を世界に伝えよう!」を合い言葉にして、芸術学部のほか、教育学部、工学部、観光学部、LA学部、農学部、経営学部といったほとんど全てともいえる学部の先生方が携わっているゴージャスな授業でした。玉川大学とドレクセル大学の学生さんたちが、交流し、お互いに学び合う姿が素晴らしいと感じました。

3つめは、工学部の小酒井が取りまとめをしている「複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト」です。この授業も成立の経緯、これまでの成果として「玉川のたんかん」というブランドを立ち上げた「タンカンプロジェクト」について紹介しました。

LightningTalkは、さいたま市立大谷場東小学校の新井弓翔先生、教育学部の元教授の中西茂先生、農学部の三浦琉河さんがご担当いただきました。フリートークのところでも、農学部の和田日向子さん飛び入り参戦。

三浦さんと和田さんは、複合領域研究210の2023年度受講生だった学生さんで、それぞれが提案したアイディアを実現するプロジェクトを立ち上げたいということでプレゼンしていただきました。実現するのは難しいかもしれませんが、実現できるように、私たちもお手伝いしていきたいと思います。実際にお手伝いしてくださるという参加者もいらっしゃいました。今後に期待ですね。

さて、xTalksは玉川大学・玉川学園のハブの機能を担うコミュニティとして、これからも続けていきます。乞うご期待ください。



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xTalks Vol.20
テーマ:「複合領域研究」の現在と未来 -オムニバス授業を超えて-

企画趣旨: ESTEAM教育の発信地であるxTalksが復活の時期となりました。玉川学園・玉川大学独自のESTEAM教育、異分野融合教育に興味ある方々はぜひご参集ください。ぜひ今後の異分野融合・部門横断活動の足がかりにしていただければ幸いです。 今回のテーマである複合領域研究は玉川大学のユニバーシティ・スタンダード(US)科目の学際科目群に位置づけられる異分野融合科目となります。この中の1つ、複合領域研究210「工農芸融合価値創出プロジェクト」からは、「玉川のたんかん」という果実ブランドが生まれました。 今回は、いまある複合領域研究の授業の内容を共有したうえで、今後の大学・K12でどんな異分野融合の授業を展開したいかについてアイディア創造するチャンスにしたいと思っています。学生さん大歓迎!

話題提供: ①複合領域研究210:工農芸融合価値創出プロジェクト 小酒井正和(工学部マネジメントサイエンス学科)

②複合領域研究216:観工融合未来創生プロジェクト:観光×テクノロジー 鎌田伸尚(観光学部観光学科) 水地良明(工学部情報通信工学科)

③複合領域研究213:Introduction to Japan Arts and Science in English 村山 にな (芸術学部アート・デザイン学科)

日時:2024年4月12日(金) 18:00〜20:30
場所:Zoom

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xTalks Vol.26 テーマ ”落語"をどのようにアップデートしていくか−伝統とお客さま目線の狭間−

 工学部の小酒井です。 おひさしぶりの交流座談会xTalksでした。 今回のテーマは”落語”。 伝統の演芸であるのに現在もなお進歩を続けているというコンテンツに対して、どのようにしたらさらに進歩させてお客さまへアプローチしていけるかを考えてみようというミーティングとしました。 今...