2022年10月8日土曜日

xTalks Vol.15:学生として授業デザインに参画して

 教育学部3年のH.Tです。今回は濵田先生の無茶ぶりを受け、私が文を綴らせていただきます。15回目のx-Talksはまちとも(町田市放課後子ども教室)インターンシップをクリエイトするというテーマのもと、開催されました。実際にまちともで活動されている方、現場で教職についている方、玉川の教員・学生など総勢24名が集結し、各々の英知を織り交ぜ、“いい意味”で白熱した議論を交わしました。

今回のテーマが決定した背景には政府によるインターンシップの定義変更があります。端的に言えば、「インターンシップの専門性が増した」となるでしょうか。これを教育学部の視点から捉えた際に、まちともの取り組みが登場します。まちともは町田市で取り組まれている放課後子供教室のことです。現代社会では、両親共働きが当たり前になり、家に帰っても見守る人がいないという現状があります。この問題を解決すべく、まちともが立ち上げられたわけです。

以上のことを踏まえ、グループディスカッションに「子どもたちの見守り活動を基本に、学生だからできる創造的なSTEAMな取り組みは何ですか?」というテーマをおいて取り組みました。STEAM教育とは、複数の科目からの視点を含ませて学びの充実化を図る教育のことを指します。子どもたちのまちともでの活動に、この視点の学びを学生がどう取り入れられるか、なんとも難しい問いです。。。

グループ①



グループ②



グループ③


グループ、各々異なる方向に掘り下げられた議論であったかと思います。全体を振り返り一言で言えば、「学生はセミプロとしての自覚をもって、インターンシップに臨むことが必要」となるでしょうか。厳しい言い方にはなりますが、「単位稼ぎの体験活動」では通用しないと言えるでしょう。教育現場が深刻な人材不足ということを踏めれば、その意味合いはより強固なものになります。

 確かに、学生を送り出す先生方、学生を受け入れるまちともの方々の視点から見れば、学生にこのような意識を求めることは大いに納得です。しかし一方で、こういった要求は学生を束縛することになりかねるように感じます。教育学部に通う学生と言えども、進路が教員しかないわけではありません。あくまで、教育学部での学びは通過点であり、終着点ではありません。学生時代に自分を見つめ、将来に対して迷い、もがき、苦しむことが必要なのではないかと私は感じます。そのためには、自由を根底に置いた幅広い学びが必要です。“STEAM教育が重要”というのであれば、この多様な経験は尚更、必要でしょう。私は学生時代に教育を極めた人よりも、学生時代に幅広く自由を満喫し、教壇で術を極めていくことのほうが子どもたちに求められるように感じます。要は、学生時代は術よりも中身を身に付けませんか、ということです。もちろん、人格を極めることは前提として。
教育というものは子供が主体でありながら、大人が構築するという大きなジレンマを抱えていることを痛感する良い機会になったかと思います。

 はい、個人的な意見を失礼いたしました。(笑)
最後に、白熱した議論を経て気のせいか満足気に見える参加者の方々の写真になります。



次回は。。。

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STREAM Style xTalks Vol.15
テーマ: 放課後の子ども達をプロデュースしよう
〜まちとも(町田市放課後子ども教室)インターンシップをクリエイトする~
内容: 共働き世帯の増加により、放課後も学校で過ごす子ども達が増えています。 いま、学校と地域の連携が不可欠である理由です。 そういう子供たちに、楽しく意味のある放課後を過ごしてほしいと思いませんか? また、特に教師を目指す方。 放課後まで含めた子ども達に、関わってみたいと思いませんか? 今回のxTalksでは、放課後の子ども達を支える地域連携の仕組みを理解し、子ども達に何が提供できるかを考えます。 町田市金井小学校と鶴川第一小学校の放課後こども教室「まちとも」の担当者をお招きして、子ども達の放課後の活動を、ともにクリエイトしましょう。
話題提供:
①鶴川第一小学校まちとも連絡協議会 担当者
②濵田英毅(教育学部教育学科)
日時:2022年10月7日 18:00〜20:30
場所:Zoom

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