2025年6月13日金曜日

xTalks Vol.28 テーマ:全人教育のなかの テクノロジー −量子情報科学・解体新書−

工学部の小酒井です。
みなさん、こんにちは。

STREAM Style xTalks Vol.28のレポートです。
もうそろそろ30回が見えてきましたね。
運営スタッフ一同がんばります。 これを読んでいる方もぜひ企画・運営にご協力ください💦

今回のテーマは、ある意味で謎のベールに隠された(?)玉川大学量子情報科学研究所からの話題提供です。

話題提供いただいた加藤研太郎先生とのミーティングから、「全人教育のなかの テクノロジー−量子情報科学・解体新書−」というタイトルを閃いてしまいました(笑)。まさしく、玉川学園・玉川大学のESTEAM教育と量子情報科学の2つに対する「解体新書」となるなと思ったからです。

そうしたら、下記の「企画趣旨」のとおり、加藤先生からは「腑分け」という言葉を使おうという話もでてきて、運営担当の私が一番楽しめたテーマ設定となりました。加藤先生とお話していると、一流の研究者は学ぶ姿勢が違うことがよくわかります。

また、メインのテーマともいえる「玉川の量子情報科学ってなに?」という疑問に答えるべく、量子通信と量子コンピューターの発生・発展の経路の違いをきちんと腑分けしていただいたこともよかったなと思いました。

今回はLightning Talk(LT)からスタートしました。教育学部の濵田先生からは、①NVIDIAのCEOジェンスン・フアン氏が「量子コンピューターが変曲点に達している」と発言したこと、②OECDが提唱する「教師エージェンシー」についての情報が共有されました。

「教師エージェンシー」という言葉は耳にしたことはありましたが、つい「生徒エージェンシー」ばかりに意識が向きがちだったため、改めて考える良い機会になりました。

LTのあとは、本題である加藤先生からの話題提供です。二部構成で、第一部ではESTEAM教育、特に「テクノロジー」を中心とした先生ご自身の考えをお話しいただき、第二部では「量子情報科学とは何か」、そして玉川大学でどのような研究が行われているかをご紹介いただきました。


まず印象的だったのは、第一部で加藤先生が提示された「大学のあるべき姿」としての“内在論理”の見直しという課題提起です。大学は本来、「面白いことを考える人々の集団」であるべきだが、今こそその理念や内在論理を見直す必要があるとのご指摘がありました。そのためのESTEAM教育の腑分けが必要だというわけです。加藤先生は『孫子の兵法』を引用し、自分たちの戦力や論理をまず理解することの重要性を問いかけられていました。

さらに、加藤先生は全人教育論に関する文献を読み解きながら、「夢」と「現(うつつ)」の両方を見据えることの大切さを強調されていました。理想だけでなく、現実も理解し、両者のバランスをとる姿勢には、私も大いに共感しました。会場にいた皆さんも、全人教育への理解が一段と深まったのではないでしょうか。

その後、ESTEAM教育のE・S・T・E・A・Mの、「分解」と「統合」という観点からの分析が示されました。この解説がまた非常に刺激的で、私自身も理解していたつもりのことが、新たな視点で整理され、とてもおもしろく感じました。

第二部では、「量子情報科学」について学ぶ貴重な機会となりました。加藤先生はまず、「情報」には2つの意味があることを指摘されました。ひとつは“information”(事実やデータなど客観的な内容)、もうひとつは“intelligence”(意味や解釈を含んだ情報)です。研究所では、主に“information”の側面を扱っているそうです。

また、通信に関する歴史的な事例も紹介されました。たとえば江戸時代、大岡越前が「堂島の米市場」で先物取引(将来の価格で売買するしくみ)を許可したこと、それに関連して旗振り通信を用いて情報が伝達されていたことなど、情報の活用とその発展が丁寧に解説されました。ここでも“暗号通信”が行われていたようです。確かに傍受されたらマズいですもんね。

さらに、明治時代の通信技術の歴史にも触れられました。明治時代には、海外とつながる海底ケーブルが整備され、日本も領土の拡大に合わせて独自の通信網を構築。その過程で、小原國芳先生が12歳で通信の世界に入ったというエピソードも紹介されました。

量子情報科学研究所では、「量子通信」を中心とした最先端の研究が進められています。光の性質などを利用し、より安全かつ正確な情報伝達を目指す技術であり、暗号や乱数の生成についても研究が進められています。理論と実験の両方を重視する姿勢が印象的でした。量子情報科学は難しそうに感じるかもしれませんが、実は私たちの暮らしにも深く関わる、非常に重要なテーマです。

その後のテーブル座談会も充実していました。テーマは以下の2点です:

「量子情報科学の力で何が解決されると嬉しいか」
→ 触覚や味覚などの感覚を細かく分けて守り、子どもや母親の感覚的課題を解決するというアイデアが出されました。これに加藤先生が関心を持たれていました。また、量子力学を人間科学の視点から教育に活かすことや、生物と物理が融合する未来の可能性についても議論が広がっていたようです。

「玉川学園で量子情報科学研究所や教授たちに何をしてほしいか」
→ 学生の量子情報科学への理解がまだ十分ではないという声が多くあり、図書館でのイベント開催や全学US科目(教養科目)への設定参加促進などの提案がありました。また、漁師情報科学研究所との距離を縮めるために、「はたらく細胞」のような漫画やアニメなどのメディアを活用して親しみやすくするというアイデアも出されました。学生の率直な要望として、「もっと身近に感じたい」という気持ちが込められていたと思います。

今回のxTalksを通じて、参加者同士が意見を交換し、多様な視点から教育や研究の未来について考えることができました。本当に学びの多い時間でした。



次回以降のxTalksですが、7月はAI時代のビジネス教育の教員の変容というテーマ、9月は玉川学園Primary校舎探訪となります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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xTalks Vol.28

テーマ:全人教育のなかの テクノロジー−量子情報科学・解体新書−

企画趣旨:今回のxTalksでは、玉川独自のESTEAM教育をE・S・T・E・A・Mそれぞれの言葉の意味を考えながら、量子情報科学研究所の研究者が"腑分け"をします。

今回の腑分けでは「テクノロジー」という言葉が肝となります。文系・理系を問わず、あらゆる分野の学生・教職員に向けて、ESTEAM教育推進におけるテクノロジーの捉え方、テクノロジーを社会貢献にどう活かすかを考えます。

テクノロジーの代表例としては「通信」を取り上げます。通信は、古今東西、人間の経済活動と深く結びつき、社会の発展を支えてきました。現代では、スマートフォンを通じて誰もが通信を行い、IoT (Internet of Things) によって世界中の電子機器が接続される時代です。玉川学園・玉川大学の歴史においても、「通信」は非常に深い縁があることをご存じでしょうか?

講演の前半では、ESTEAM教育における「T(Technology/テクノロジー)」が他の要素とどう関連するのかを解説します。全人教育との関係も考える時間となります。後半では、最先端のテクノロジー研究を推進する量子情報科学研究所の研究内容について、ひとりの研究者の視点からご紹介します。

専門分野を問わず、多くの皆さんに「量子の世界」の楽しさを理解していただける時間になれば幸いです。

話題提供:

加藤研太郎 先生(玉川大学 量子情報科学研究所 教授)

https://www.tamagawa.jp/research/quantum/

①E・S・T・E・A・Mの分解と統合:反対の合一
②量子情報科学研究所の成果と将来

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日時:2025年6月13日(金) 17:00〜19:00
場所:STREAM Hall 2019 1F アカデミックスクエア
申込締切:2025年6月12日(木)まで

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2025年5月10日土曜日

xTalks Vol.27 テーマ:児童・生徒のデジタル学習と生成AI活用の在り方を探る −教師主導と子供主体の最適バランスとは?−

玉川大学教育学部を昨年卒業した近藤です。在学中は濵田ゼミに在籍しており、そのご縁で今回初めてxTalksに参加させていただきました。現在は埼玉県の高校で社会科の教員をしております。

さて、xTalks Vol.27は「児童・生徒のデジタル学習と生成AI活用の在り方を探る-教師主導と子供主体の最適バランスとは?-」という、私の非常に関心のあるテーマでした。私はこれまで、ICTや生成AIを活用した教育実践に強い関心を持ち、関連する研修会や交流会に積極的に参加してきました。特に、生成AIを活用した教育実践については、社会科教育との接点を探りながら、生徒たちの学びにどう活かせるかを日々模索しています。今回参加した交流会でも、多くの学びや気づきを得ることができました。

新井弓翔先生のお話では、小学校における生成AI活用の事例が紹介されました。なかでも、生成AIが出した答えの真偽を児童自身が検証するという授業実践に関心を持ちました。これは、生成AIをただの答えを得る手段として使うのではなく、出力の正誤を判断する中で、批判的思考力を育てることができる活動です。こうした実践は、高校でも十分に可能であると感じました。実際、私の勤務校でも生成AIにまだ触れたことがない生徒や、無批判に使っている生徒がおり、このような実践を通してリテラシーの向上につなげたいと考えました。

安井政樹先生のお話を伺うのは今回が二度目になります。昨年度の教育AIサミットでのご講演に参加させていただいて以来です。その時の内容に大変感銘を受けたため、今回のxTalksで直接お話を伺えることを、とても楽しみにしていました。特に、生成AIとインクルーシブ教育を組み合わせた考え方に強く共感しました。私の勤務校にも、場面緘黙やコミュニケーションが苦手な生徒がいます。そうした生徒にとって、AIとの対話は新たな学びの入り口となり、生徒一人ひとりの学びを深める可能性を感じました。

また、「デジタルかアナログか論争」ではなく、デジタルが当たり前の時代だからこそ、アナログの意味や価値を問い直すことができるのではないでしょうか。読書感想文やレポートをAIに任せてしまう生徒が多い背景には、それらの活動の意義を十分に理解していないという課題があります。これは、教育の本質を見つめ直す良いきっかけになると思いました。

さらに、火をつけるためにマッチやライター、目的地にたどり着くために地図を当たり前に使うように、AIも学びを助けるためのツールであるという話が印象的でした。AIの活用をずるいものと考えるのではなく、自分の学びを深めるためのツールとしてとらえる姿勢が求められます。そのためにはリテラシーの育成が欠かせず、まずは教員自身がAIに触れ、使ってみることが大切であると再認識しました。

座談会では、様々な立場の方々と意見を交わすことができ、私は異分野交流が好きなことをあらためて感じました。異なる視点や価値観に触れることで、視野が広がるのを実感できます。現在、生徒のほうが教員よりもAIを使っているという現実がある中で、その差を埋めていく努力が必要だと感じました。そして、私自身もより多くの生成AIを試しながら、教育現場に還元していきます。

今後もこうした交流の場に継続して参加し、最新の知見を学び続けたいと考えています。それが、教員としての私自身の成長であり、生徒の未来を支える力になると信じています。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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xTalks Vol.27
テーマ:児童・生徒のデジタル学習と生成AI活用の在り方を探る
−教師主導と子供主体の最適バランスとは?−
企画趣旨: 小学校の低学年の子供達は、わずかな刺激からでも世界を大きく広げる“小さな探究者”です。 見聞きしたことをそのまま吸収し、ときに大人の想像を超えるアイデアへと飛躍させる柔軟な思考を持っています。 デジタル環境に触れた瞬間、子供達は持ち前の好奇心を発揮し、ぐんぐんと成長していくでしょう。
ただし、それは教師が適切に主導するからこそ、可能になることを忘れてはなりません。 低学年の子供達は、まだ自我が十分に発達していません。 だからこそ、教師の指導力と授業デザインが大変重要になります。 子供達自身が主体的に探究できるようになるためには、適切な段階があるのです。
そこで、今回のxTalksでは、 小学校の道徳教育や情報リテラシーの専門家と小学校でのデジタル学習の先進的実践者をお招きして、 デジタル学習×生成AI活用における教師主導と子供主体のベストバランスを考えます。 子供達の発達段階に応じた活用の在り方をしっかりと理解した上で、 徹底的にクリエイティブな学びの在り方を考えていきましょう。
話題提供: ①安井政樹 先生(札幌国際大学基盤教育部門 准教授) ※NHKforSchool道徳番組の監修、文部科学省DX戦略アドバイザー、デジタル庁デジタル推進委員等
 「AIを自分のために活用できる子を育てるポイントとは?」  https://www.siu.ac.jp/about/detail.html?content=256
②新井弓翔 先生(玉川大学工学部OG、さいたま市立上小小学校) ※MIEE(マイクロソフト教育イノベーター)、「TDXラジオ」Teacher's [Shift] モデレーター
 「小学校低学年から生成AIの世界をのぞいてみよう」  https://note.com/microbitchampsjp/n/n9cdf0a56b67b


日時:2025年5月9日(金) 18:00〜20:00
場所:Zoom
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2025年4月14日月曜日

xTalks Vol.26 テーマ ”落語"をどのようにアップデートしていくか−伝統とお客さま目線の狭間−

 工学部の小酒井です。
おひさしぶりの交流座談会xTalksでした。

今回のテーマは”落語”。
伝統の演芸であるのに現在もなお進歩を続けているというコンテンツに対して、どのようにしたらさらに進歩させてお客さまへアプローチしていけるかを考えてみようというミーティングとしました。
今回は、小酒井の共同研究相手でもある東洋メディアリンクス株式会社さんから提案いただきました。

私としても、
伝統とはなにか?
伝統と慣習との違いはなにか?
懐古主義に陥らないためのヒントはなにか?
そういったことを考えてみるチャンスとしたかったのです。

そんななか、9月に真打ち昇進となる林家なな子さんにご登壇いただけることになりました。
ほんとに素晴らしいご提案をいただき、ありがとうございました。 

しかも、なんと初のSTREAM Hall 2019アカデミックスクエアでの実施です。
Vol.26にして初というw

SNS公開可の参加メンバーで記念写真

ところが、今回は開始時間を17:30に早めてみたら、あとから17:30が職員のみなさんの就業時間だということが発覚。進行の都合上、ひさびさに最初にLTをやることにしました。LTご担当の先生、申し訳ございませんでした🙇

お一人目は、運営者のひとりでもある教育学部の濵田先生。
生成AIの教育活動への活用について最新ホットなトピックである「AIエージェント」のお話でした。
もう一歩進んだステージにきた生成AIをどう活用するかってほんとに楽しい話題です。
進む前で無視してきた先生はもう2歩も3歩も遅れてしまっていますから、キャッチアップするのにどうしたらよいのでしょう。
これは今後のテーマでも取り上げたいですね。

お二人目は観光学部の鎌田先生の飛び込みLT。とてもありがたいです。
鎌田先生も生成AIについてのトピック。詳しいことはまだ内緒っていうレアな動向をお話いただきました。
参加した方はお得でしたね〜?

さて、いよいよ本題の「落語」

林家なな子さんに、第1の話題提供として、「落語の楽しみ方とは?」というタイトルでお話いただきました。

私が得た知見を一言でまとめると、
「落語は自由であり、お客には無限の楽しみ方があり、教育的価値も高く、特に子供たちの想像力を育むことができる。」ってことでしょうか。

落語は一人芝居であり、語るものとされているが、時代の変化により演じる手法に変わることもあるんだそうです。
落語は家庭教育、学校教育の場でも役立ち、想像力を育むことで学力向上に寄与するっていうのは私ども向きの知見でした。

とてもありがたい限りです。

「落語は演じるものではなく、語るもの。」
「落語は聞くものであり、想像力を働かせることが楽しみの一つ。」

落語では、観客との対話を通じて観客も楽しむことができるというのはそのとおりだなって思いました。
落語はお客様の反応を見ながらセリフや間を変えることができ、同じ話でも演者によって異なる表現がされるということもハッとしました。

演劇とは異なって落語家はその場でストーリーを抜き差し(引き算と足し算)することができるということもほんとすごいなぁと思います。
大学の先生は、話す内容を増やす(差す)ことはいくらでもできる人はいるけど、減らす(抜く)ってことができなさそうな人が多いですからね。

林家なな子さんのお話は本当にすごくて、
開催前の打ち合わせともつかない程度の会話のなかから、トークの最適解を出されていたことにビックリしながら聴いていました。落語家さんとしての膨大な知識が背景にあって、そこから適切なものを引き出し、組み合わせる力をお持ちなのだろうと思いました。
これをみたら、落語はたしかに子どもの能力育成にも役立つだろうなと思いました。

そして、林家なな子さんには一席賜ることができました。
演目は、「まわり猫」。
お話をいただく瞬間に、声色がすっと変わって空気が変わることに感激しました。
ゾーンに入ったかたような雰囲気。
最高の話、ありがとうございます!!

第2の話題提供は、東洋メディアリンクスの北澤謙二 さんによる「オチまで未来!光と⾳で魅せるネオ落語!」
東洋メディアリンクスは、音楽や映像を用いて日本の文化を発展させる取り組みを行っています。私も微力ながらそのお手伝いをしております。特に、プロジェクションマッピングと落語を組み合わせた新しいステージを考案中です。

今回のxTalksを受けて、5月に映像作品を作成できるように制作活動を進めているところです。
みなさんにご披露できることを私自身、楽しみにまっております。

テーブル座談会のテーマは、落語の表現方法や鑑賞方法をどのように進歩させることができるか?(どうアピールしていくか含む)
2グループに分けていろいろ語り合いました。


ちなみに、二枚目のボードは私が描いたので、きっと私にしか解読できないと思いますww

フリートークでは、林家なな子さんとの質疑応答もできて、すっごく楽しくリッチな時間をすごくできました。
学生さんたちが果敢に質問してて頼もしいと感じました。

落語好きの息子に自慢してやろうと思います。
記念写真もとれてハッピー!!!

5月のテーマは現在検討中です。しばしお待ちください。


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xTalks Vol.26
テーマ:"落語"をどのようにアップデートしていくか −伝統とお客さま目線の狭間−

企画趣旨:みなさん、落語に詳しくなったらカッコイイと思いませんか?
でも、ちょっと敷居が高くて楽しみ方がわからないって人も多いはず。
そんな初歩の初歩から落語に触れてみませんか?

今回のxTalksでは、玉川に散らばる 異分野の人たちが集まり伝統芸能としての落語を尊重しつつ、現代の audienceに合わせてどのような変化を加えるべきかを検討する会としたいと思います。

落語の表現方法や鑑賞方法をどのように進歩させることができるか?
若者や海外の人々に落語をどのようにアピールしていくか?
落語家育成の現状と課題、未来への展望は?

いろいろな話題で話し合いたいと思います。
ぜひお気軽にお越しください。

話題提供:
①林家なな子さん
「落語の楽しみ方とは」
https://www.rakugo-kyokai.jp/members/twciosshf9s2

②北澤 謙二さん(東洋メディアリンクス株式会社)
「オチまで未来!光と⾳で魅せるネオ落語!」
https://www.tmlg.co.jp/

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日時:2025年4月11日(金) 17:30〜19:30
場所:STREAM Hall 2019  1階 アカデミックスクエア

2025年1月12日日曜日

xTalks Vol.25 テーマ:生成AIを使った教育DX −授業・業務の効率と有効性をMAXに−

工学部の小酒井です。
ひさびさの対面開催となったxTalksは、「生成AIを使った教育DX」というテーマとなりました。
観光学部の鎌田伸尚先生から、株式会社JMC様をご紹介いただき、株式会社サードウェーブ様、株式会社内田洋行様のご協力のもと開催できました。ご協力いただいたみなさまに心よりお礼申し上げます。

開催場所は、STREAM Hall 2019のオープンゼミスペースです。
じつは、コザカイの研究室の目の前。面談スペース程度にしかつかえなくなっていて、なかなか有効活用できていないスペースでもあるので、こういう”STREAM Style”っぽい使い方ができてよかったです。

第1部はLightningTalk。
今回は、イベント告知やAIの教育現場での活用事例などをプレゼンしていただきました。
坪沼真理先生には、教育活動でのロボット・AI活用のほかにも、日常生活でのAI活用のTipsについてご紹介いただきました。


濵田英毅先生が、「生成AIがあるからこそ越境学習の壁が低くなった」という趣旨の発言にみなさん頷いておりました。まさしくESTEAM教育のビジョンにも通じる発言だからこそ、xTalksに参加いただく方々には刺さったんだと思います。


第2部は、サードウェーブ様からの話題提供・デモ・体験会でした。
まずサードウェーブ様からAIに対応したPC・ワークステーションとはどのようなものか、GPU/NPUの役割について解説いただきました。さらに、業務効率化にどのように活かせるかという視野から、ローカルLLM/GPUクラウドのサービス・活用事例についてご紹介いただきました。
内田洋行様には、MµgenというDX推進ツールをご紹介いただきました。はじめて企業で利用する生成AI文書作成・管理システムを見たという学生さんも多かったので驚いていました。

その後は、フリートークを兼ねた体験会となりました。ハイエンドのワークステーションを使ったローカルでの画像生成の早さを体験できたり、話題のCopilot+PCを触れることができました。男女問わず、学生さんたちがとても楽しんでいたのがとても印象的でした。



体験会の一方で、フリートークに花を咲かせている方々もいらっしゃいました。生成AIの活用、教育DXなどの情報交換をされていたようです。こういうのもxTalksの役割ですし、すごい意義のあった回となったと思いました。

今回のxTalksはフラッと立ち寄られる方も多かったのも特徴でした。やっぱり対面でやると普段とは違う感じですね。今後もさまざまな方がふらっと立ち寄れるための開催方法が必要かなと感じました。

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xTalks Vol.25(対面開催)
テーマ:生成AIを使った教育DX
 −授業・業務の効率と有効性をMAXに−

企画趣旨:
生成AIを使った仕事の仕方をみなさんで共有しませんか?
生成AIを使ったご自慢の仕事法、素早くこなしたいけど方法がわからない仕事の解決法を共有するチャンスを作りました。
ひさびさの対面開催です。

第1部は、Lightning Talkメインとなります(人数制限なし)。
みなさんのAI活用事例や、「こんなことしてみたい。やり方を教えて!」ってリクエストなど、どんどんご披露ください。

第2部は、株式会社JMCさんと株式会社サードウェーブとのコラボで、新しいPCの規格Copilot+PCやGPUを活用したハイエンドマシンを使ったデモ・体験会です。
生成AIに対応したPCってなんのこと?って方も、スペック厨の方も楽しめます。
ローカルAI運用デモを体験したり、業務効率化の余地を検討したりできます。
なにかと忙しい業務や授業準備を生成AIを使ってスピードアップする方法をみんなで見つけましょう。

話題提供・デモ・体験会環境のご提供:
①株式会社JMC様
https://www.jmc-edu.co.jp/

②株式会社サードウェーブ様
https://info.twave.co.jp/

デモ環境(予定:12月25日現在)
①Copilot+PC
②raytrek Workstation N8630+ローカルAI(構成:Threadripper/RTX6000ada×4枚)
③GPUクラウド
④raytrek 4CZ49+Stable Diffusion(ローカル環境、構成:Core i9/RTX4090)
⑤Mµgen+サードウェーブ社PC(仮) 

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日時:2025年1月10日(金) 17:00〜19:00
場所:STREAM Hall 2019  4階 404オープンゼミスペース
申込締切:2025年1月9日(木)24:00まで

2024年12月14日土曜日

xTalks Vol.24 テーマ:働き方改革から休み方改革へ −みなさん、ちゃんと休めていますか?−

  今回の振り返りを担当します、H.Tです。2024年の3月に玉川大学教育学部を卒業し、現在は上越教育大学の教職大学院で学んでおります。研究や進路に悶々とする中で、玉川のつながりに癒しと学びを求めて、参加させていただきました。

 さて、自己紹介はこの辺にして。今回は「働き方改革から休み方改革へ −みなさん、ちゃんと休めていますか?−」というテーマのもと、阿部大樹 先生(立川市立西砂小学校 養護教諭)と阿部隆行 先生(玉川大学教育学部教育学科 准教授)の2名の先生に知見をご提供いただきました。玉川の6つの価値の中では「健」に該当します。以下に紹介された内容をキーワードごとにまとめていきたいと思います。

◎ウェルネスデザイン教育

・自分の体を管理し、良い習慣を日常化する活動のこと。

・運動、栄養、休養の3つの柱を中心に進められている。

◎休養教育

・休養教育は、積極的休養を通じて夢を叶えるための体感の提供を目指している。

・休むことによって、日々のパフォーマンスを向上させることを目指している。

・体育の「体」から棒を1本引くと「休」になることから、「休育」となった。

◎戦略的休息とアクティブレスト

・多忙に追われて潰れる前に、戦略的にオフを設定することが重要である。

・アクティブレストは「積極的休養」と訳されるが、自発的に休養を設け、動くか寝るかを判断しる能力も大切という点で「能動的休養」と訳すべきなのでは?

 By阿部隆行先生


◎休息と睡眠の重要性

・休むことは大人だけでなく子どもにも必要なこと。休み方の指導が子供に必要。

・睡眠を休息の基本とし、温泉や運動を通して血液循環を促進することがより一層の回復に寄与する。


◎休養学のアプローチ

・睡眠中に記憶が整理され、脳の老廃物が排出されるため、睡眠は重要である。

・自由な時間の確保が重要であり、サラリーマンのやらされ仕事はストレスが多い。

・子どもと親の時間を確保することが重要である。

・子供と親の時間は、兄弟が多くても個別の時間を持つことが重要である。


◎休養学が定義する7つの休養モデル(杉田・片野, 2021)


・複数の要素を組み合わせることで、休養の効果が向上する。


◎コーヒーなどの摂取について

・コーヒーの摂取は2~3杯であれば、脳の活性化も期待できる。

・「これがないとやる気が出ない。」からと、ドーピング感覚の使用は好ましくない。


ざっとまとめると、こんなところでしょうか。


これらの内容を踏まえて、グループディスカッションに移りました。

議題は、「自分の得意分野・専門分野から、どのように休養学にアプローチしますか」です。

 


 思い切って一言で表現するなら、「“非日常”が休養のカギになる。」と言えるでしょうか。ゲームをしたり、畑作業をしたり、旅行に行ったり、運動をしたり、どれも普段の自分(仕事をしている自分など)とは異なることで、心身の回復に効果が出ていると言えるでしょう。それにしても、休み方って人によってこんなに違うんですね、、。

少しだけ個人的な感想を書きます。私は真面目な性格と「学費分の学びを獲得せねば!」という窮屈な消費者意識のせいで、休むことが少し苦手だと感じています。レベルアップのための挑戦で、自分の調子を崩すといったことも何度か経験してきました。「周りが休んでいる時に努力できるかで、勝負は決まる。」というような言葉もどこかで聞いたような気がして。私はどこかで、休む=手抜き・サボりと勘違いをしていました。今回の学びから、休み方改革は、「普段のタスクや仕事を手抜きして休め」というものではなく、むしろ、「手抜きをせずに真剣に向き合い続けるために、要所で休息を取りましょう」というものだという気づきを得ました。真面目な国民性でお馴染みの日本人が共通認識で持つべき考えでもあるように感じました。

あ、大事なものを載せ忘れてました。

「ちゃんと休んでる?」と心配されがちに見える参加者の方々の集合写真です。笑

 


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(首都圏の日常に疲れた際には、ぜひ雪国の新潟に遊びに来てください!!)

上越教育大学 教職大学院1年 H.T


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xTalks Vol.24

テーマ:働き方改革から休み方改革へ

 −みなさん、ちゃんと休めていますか?−

企画趣旨: みなさん、ちゃんと休めていますか?「ちゃんと」とは、科学的なアプローチに基づく正しい休み方ができていますか?という意味での問いです。

「働き方改革」で空き時間ができたところで、その空き時間でまた働いてはいませんか?とにかくタイムカードを押して、職場から居なくなれば正解なのですか?いまあなたに必要なアプローチは、「休み方改革」なのかもしれません。

鍛えるだけでなく、鍛えた効果を高めるためにも、トレーニングとして休むという発想。スポーツ医科学に基づく「アクティブ・レスト」から、みなさんの生活を見直してみましょう。

話題提供: ①阿部大樹 先生(立川市立西砂小学校 養護教諭)

https://reseed.resemom.jp/article/2024/04/03/8487.html

 ②阿部隆行 先生(玉川大学教育学部教育学科 准教授)

https://www.tamagawa.ac.jp/education/teacher/abe.html

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2024年10月13日日曜日

xTalks Vol.23 テーマ:自分のキャリアを切り拓くために資産形成の考え方を知ろう −本当に伝えたい金融リテラシー教育−

 教育学部 濵田ゼミ4年の小坂井です。今回、初めて参加させていただきましたが、文理融合型のイベントでしか得られないような発見や充実感がありました。僭越ながら文を綴らせていただきます。

xTalks 23回目のテーマは「自分のキャリアを切り拓くために資産形成の考え方を知ろう―本当に伝えたい金融リテラシー教育―」です。2022年4月から高校で「金融教育」が義務化されました。しかし、私自身、来年から学校現場で働く身でありますが、金融に関する知識が不足しており、生徒たちに何を教え、どのように指導すればよいのか、具体的なイメージが沸かないのが現状です。金融教育の必要性、具体的な取り組み方、そして身に付けたい力は何か、模索する時間になりました。

幼い頃から、お金の重要性は認識していたものの、NISAや投資など広告でよく耳にする言葉の仕組みや自分自身にとってのメリットを具体的に理解できておらず、「金融教育」に関しても、難しいというイメージを持っておりました。しかし、金融教育・金融リテラシーを学ぶことは、「個人の豊かな暮らしをするため」に意義があると学び、「金融教育」とは技術論ではなく、お金や投資とはどのようなものなのか、それを使ってどのように人生を豊かにしていくのか。自分自身の理想とする暮らしと向き合う学びでもあると気づき、明るく前向きなイメージに変わったように思います。

人生プランを考えた上での資産形成について、今まで無知であった「投資」のお話もご教授いただきました。何もわからないままとりあえず、勧められたように投資するのではなく、お金に対する知識と判断力を身に付けることが、自分の人生に責任を持つために大切なのだと思います。そして、投資の背景にある低金利と物価上昇の影響についても学び、カネの動きを見ると、情報やヒト・モノも関わってくるのだと改めて気づきました。金融教育を通して、社会を多面的・多角的に見ることが重要なのだと考えます。

テーブル座談会では、「金融教育の重要性を訴えるには、どういう学び、どういう経験が必要か。」「家庭の中で、親が子どもに、金融教育としてどのような話をしていけばよいか。」というテーマでアイデアを出し合いました。全体を振り返ると、主体的に金融リテラシーを身に付けるには、当事者意識を持ち、金融・経済の仕組みを具体化することが重要なのではないでしょうか。バーチャルで仮想トレードできるアプリや日経STOCKリーグといったコンテスト、ご紹介していただいたゲーム教材「クエスト・オブ・ファイナンス」などを活用し、トライ&エラーをしながら金融教育を行うことも大切な学びになると思います。

個人やご家庭によって経済観・「富」への価値観はそれぞれですが、人生100年時代を金融と結び付けてどう生きていくか考える機会になりました。STREAM Style xTalksならでは議論に参加することができ、とても充実した時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。


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xTalks Vol.24
テーマ:自分のキャリアを切り拓くために資産形成の考え方を知ろう
 −本当に伝えたい金融リテラシー教育−
企画趣旨: 「ヒト・モノ・カネ(+情報)」という言葉、どこかで聞いたことがありませんか?社会を生き抜く上で不可欠な要素をまとめた言葉です。しかし、これまで学校では誰も教えてくれなかったのではないでしょうか。
 2022年4月から高校で金融教育が義務化されました。この取り組みはまだ始まったばかり。何を理解できれば正解なのか、自信をもって答えられる教師はごくわずかと言ってよいでしょう。
 だからこそ、xTalksは金融教育を取り上げます。学生の皆さん、卒業までの時間を気にしたことがありますか?もう間もなく、あなたは社会に出るのです。そのための確かな武器、すでに入手していますか?
 我々は提供します。それは、キャリアプランニングと資産形成の考え方です。みなさんが自分自身のキャリアを自分自身で切り拓いていけるようになるために。

話題提供:  
①辻谷 美由紀 先生(SMBCコンシューマーファイナンス株式会社)
②岩永 安浩 先生(玉川大学経営学部国際経営学科)

日時:2024年10月4日(金) 18:00〜20:30  
場所:Zoom  
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2024年7月5日金曜日

xTalks Vol.22 テーマ:みんな、なんで劇場に行かないの? ―労作教育の最前線としての演劇―

運営の濵田です。今回のテーマは「演劇」。実は、第1回のxTalksが演劇だったので、それ以来の久々のテーマ設定でした。そのため数年ぶりにご参加いただいた方々も多く、いつもながらの爽快なクリエイト体験とともに、なつかしさをも感じた回となりました。

演劇に関するイメージ、みなさんはどの程度お持ちでしょうか。実のところ、私はほとんどイメージがございませんでした。ただ漠然と、演劇は敷居が高そうだ、チケット代が高そうだと、そういうイメージのまま敬遠していたのが実情です。

しかし、赤羽先生がお話しされている時に、多和田先生がチャット欄に書き込んだ内容が、私にとって演劇のイメージを大きく変えてくれました。「演劇は日常の中にありすぎて、かえって気づかない」。我々が意識できていないだけで、すでに我々は演劇のエッセンスとともに暮らしているのです。そう考えることができた時、演劇に対する私の敷居は、一挙に下がりました。

玉川学園・玉川大学では、労作教育の一環として観劇の機会を多く設けています。まず原体験を積むという点だけでも、たいへん意義深い取り組みです。それに加えて、学生の皆さんに演劇のエッセンスに気づいてもらうためには、どうしたらいいだろうか?労作教育の意義を、あらためて問い直すきっかけともなりました。

グループセッションでは、4C分析(customer value, cost, convenience, communication)の要素ごとに分かれて意見交換をしましたが、ここでも印象に残った言葉があります。演者が抱える思いと、聴衆が抱える思い、そこにギャップがあるのかもしれないという話になった際、第1回xTalksでご講演くださった演者の方が、「作品を見てほしいというエゴ」とご発言されました。これがエゴになってしまうのか・・・と思いつつ、なるほど、近年の“推し”という社会現象は、演者を過度に理想化してしまう現象なのかもしれないと、妙な納得感を得ました。こうしたギャップの解消は、どうすれば可能なのでしょうか。聴衆の作品に対する鑑賞力が問題なのか、没入感を生み出す演じる力や舞台装置が問題なのか。少なくとも、作品内容に対して、そして、その瞬間のその場において、いかに共感を生み出すかがカギとなるのでしょう。

こうしたギャップを埋めていくこと、そして、演劇に対する敷居を下げること。「みんな、なんで劇場に行かないの?」の答えは、この辺りに存するのだと思います。そのためには、幼少期から演劇に触れたり、演劇のエッセンスを理解したりする機会があってほしい。そうした地道な積み重ねが、豊かな芸術・文化の基盤を生み出すのだろうと思います。


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xTalks Vol.22
テーマ:みんな、なんで劇場に行かないの?−労作教育の最前線としての演劇−

企画趣旨:
みなさん、劇場に演劇を観にいったことはありますか?
映画は観に行く、LIVEには行く、でも劇場にはいかないという人は多いと思います。
舞台芸術は、それ自体が人間に精神的豊かさという価値を与えてくれるだけでなく、観光や地域産業などの経済活動において新たな価値を創造する源泉として期待されています。
それにもかかわらず、劇場に足を運び、お金を払って観劇する人たちはなぜか少なくないですか?
ひさしぶりの芸術分野のターンとして、演劇に着目して、演者と観客の両方の目線から、演劇における課題の認識と解決策の創造をしていきましょう。
演劇にご縁がない人にこそ、ぜひご意見をいただきたいと思います。

話題提供:
1. 多和田 真太良 先生(玉川大学芸術学部演劇・舞踊学科)
2. 赤羽 佳奈 先生(玉川大学芸術学部演劇・舞踊学科)

日時:2024年6月28日(金) 18:00〜20:30
場所:Zoom
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xTalks Vol.28 テーマ:全人教育のなかの テクノロジー −量子情報科学・解体新書−

工学部の小酒井です。 みなさん、こんにちは。 STREAM Style xTalks Vol.28のレポートです。 もうそろそろ30回が見えてきましたね。 運営スタッフ一同がんばります。 これを読んでいる方もぜひ企画・運営にご協力ください💦 今回のテーマは、ある意味で謎のベール...