教育学部 濵田ゼミ4年の小坂井です。今回、初めて参加させていただきましたが、文理融合型のイベントでしか得られないような発見や充実感がありました。僭越ながら文を綴らせていただきます。
xTalks 23回目のテーマは「自分のキャリアを切り拓くために資産形成の考え方を知ろう―本当に伝えたい金融リテラシー教育―」です。2022年4月から高校で「金融教育」が義務化されました。しかし、私自身、来年から学校現場で働く身でありますが、金融に関する知識が不足しており、生徒たちに何を教え、どのように指導すればよいのか、具体的なイメージが沸かないのが現状です。金融教育の必要性、具体的な取り組み方、そして身に付けたい力は何か、模索する時間になりました。
幼い頃から、お金の重要性は認識していたものの、NISAや投資など広告でよく耳にする言葉の仕組みや自分自身にとってのメリットを具体的に理解できておらず、「金融教育」に関しても、難しいというイメージを持っておりました。しかし、金融教育・金融リテラシーを学ぶことは、「個人の豊かな暮らしをするため」に意義があると学び、「金融教育」とは技術論ではなく、お金や投資とはどのようなものなのか、それを使ってどのように人生を豊かにしていくのか。自分自身の理想とする暮らしと向き合う学びでもあると気づき、明るく前向きなイメージに変わったように思います。
人生プランを考えた上での資産形成について、今まで無知であった「投資」のお話もご教授いただきました。何もわからないままとりあえず、勧められたように投資するのではなく、お金に対する知識と判断力を身に付けることが、自分の人生に責任を持つために大切なのだと思います。そして、投資の背景にある低金利と物価上昇の影響についても学び、カネの動きを見ると、情報やヒト・モノも関わってくるのだと改めて気づきました。金融教育を通して、社会を多面的・多角的に見ることが重要なのだと考えます。
テーブル座談会では、「金融教育の重要性を訴えるには、どういう学び、どういう経験が必要か。」「家庭の中で、親が子どもに、金融教育としてどのような話をしていけばよいか。」というテーマでアイデアを出し合いました。全体を振り返ると、主体的に金融リテラシーを身に付けるには、当事者意識を持ち、金融・経済の仕組みを具体化することが重要なのではないでしょうか。バーチャルで仮想トレードできるアプリや日経STOCKリーグといったコンテスト、ご紹介していただいたゲーム教材「クエスト・オブ・ファイナンス」などを活用し、トライ&エラーをしながら金融教育を行うことも大切な学びになると思います。
個人やご家庭によって経済観・「富」への価値観はそれぞれですが、人生100年時代を金融と結び付けてどう生きていくか考える機会になりました。STREAM Style xTalksならでは議論に参加することができ、とても充実した時間を過ごさせていただきました。ありがとうございました。